2012年2月13日月曜日

PERSONAL BEST 2011 ALBUM

ということで、遅れに遅れてた2011年ベスト。どういうアーティストなのかとかは、ネット時代なので、諸処レコード屋のキャプションやら他でも見ていただいて。一応11位以下とかもYoutubeであれしたから多少聴いてみて下さい。気に入ったら、ジャケットとかタイトル押すとAmazonに飛ぶので買ってみて下さい(俺のお小遣いにもなります)。気がむいたらそれぞれの細かなレヴューをそのうちここで書こうと思ってます(いつになるか……)。続いてコンピ/リイシュー部門、本部門もやります。 NO NUKES!


01.
砂原良徳
『liminal』
(キューン)
 

いろいろ考えて、2011年というとコレになる。パッキリと鋭利に響く電子音。強大な力を持ったファンク。エロスもあると思う。年始から父が死に、目の前でとてつもない震災が起き、余震に怯え、放射能がまき散らされ、後半は特に悩んで葛藤した1年にあって、どうしてもトランシーなポップとか謳歌することが2011年にはあまりできなかった。少なくともそれが2011年を最も象徴する1枚にはならなかた。この国の危機意識のなかで作られたこの音が良く響いたかと。311以降のバラバラと崩れていくものと、まったく変わらないものとの景色の対比が異常なコントラストで示された2011年を刻印するアルバムとしてはっきりと頭の中でイメージが出来上がってしまった。そういえばCDジャーナルでインタヴューをやらせてもらったのだけど、その取材日が3月10日。地震報道を見ながらまとめた妙な黙示録めいたインタヴュー(CDジャーナルのWEBで、コチラ)も起因と言えば起因かもしれないけど。

砂原良徳“The First Step (Version Liminal)”from『Liminal』



02. 
坂本慎太郎
『幻とのつきあい方』
(zelone)


逃避するわけでも、熱くなるわけでもなく、世を歩くというか。現実的な存在感があるが幽霊のようで、妙な軽さと美しさを備えて絶妙な塩梅でもってこちらに迫ってくる。水木マンガというか墓場の鬼太郎のようなひょうひょうとした音。悲観することすら遠い距離感のある諦念が入り交じったドライなノスタルジーは、2011年後半にはしっくりと来た。

坂本慎太郎“君はそう決めた ( You Just Decided ) ”from『幻とのつきあい方』



03.
JAMES BLAKE
『James Blake』
(UNIVERSAL)


ライヴもすばらしかった。ある意味で歌という入り口を持ってしまったばっかりに、絶妙な言われ方をされているような気もする。特にロック方面ね。ライヴを観て思ったけど、自身の出自であるダブステップとかフィジカルな音楽への愛情はかなり深いと思うんだけど。

JAMES BLAKE“The Wilhelm Scream”from『James Blake』




04. 
ANDY STOTT
『Passed Me By / We Stay Together』
(MODERN LOVE)


セオ・パリッシュ・ミーツ・モノレイクというか、ニュールーツのサウンド・システムでデトロイト・ビートダウンを聴いてたいたと思ったら実はノイズの波動だったというか。ベース・ミュージックとしてのデトロイト・ビートダウンを拡大解釈したミニマル・ダブの極北。ゴゴゴゴゴ。鼻の奥まで震えます。

ANDY STOTT“Rorses ”from『Passed Me By / We Stay Together』 <



05. 
RICK WILHITE
『Analog Aquarium』
(STILL MUSIC)


3チェアーズからデトロイト・ディープ・ハウスの濃厚なる一発。流石! ディープ&ブラックネスがねっとりと絡み付く濃厚なサイケデリック絵巻。ようはファンカデリックのファーストだよな、コレ。ぼーっと聴いてるとアレだけど、集中してイヤフォンとかで聴くと、そりゃ、もうね。あなたの耳で小さな黒人がグルーヴする。三半規管に気をつけて! 

RICK WILHITE“Music Gonna Save The World Pt 2 ”from『Analog Aquarium』



06. 
PINCH & SHACKLETON
『Pinch & Shackleton』
(HONEST JON'S)


ピンチとシャックルトンが組んだ、まさにその通りの音なんだけど、やっぱりすごいよね。ど暗黒のずっぱまり系。もうダブステップとかそういうの関係ないですよね。ここまで来たらさ。  

PINCH & SHACKLETON“Selfish Greedy Life”from『Pinch & Shackleton』



07. 
リトルテンポ
『太陽の花嫁』
(Pヴァイン)


悲しみばかりの1年。何度もこの音には助けられたな。変わらない温かさ。  

リトルテンポ“モーレツマンボ”from『太陽の花嫁』


08. 
ZOMBY
『Dedication』
(4AD)


ポスト・ダブステップの4ADデビュー組。わりとテクノな感じで、なんかこの作品の微妙にメランコリックなところを聴くとブラック・ドッグを思い出す。音像がクリアなブリアルっつうか。盗作疑惑の例の曲はもろにブリアルだよね。  

ZOMBY“Alothea”from『Dedication』


09. 
MOOMIN
『The Story About You』
(SMALLVILLE)


レゲエ歌手……ではなく、ジャーマン・ディープ・ハウスのブライテスト・ホープ。新しさとかそういうものはあまりないかも知れないけど、シーンがソコに存在して、そこで生まれ、そこで育ち、そこで必要とされているリアルな音。そのなかで、高い品質のデビュー・アルバムをリリースしたの15年前だったのか2011年だったのかって話ですよ。〈SMALLVILLE〉らしい、やわらかなエレクトロニック・ディープ・ハウス。  

MOOMIN“Neither One”from『The Story About You』


09. 
KUEDO
『Severant』
(Planet μ)


今年もキレキレのリリースを行っていた〈プラネット・ミュー〉から、Vex'dの片割れによるインテリジェンス・テクノ/エレクトロなアルバム。ちなみにビートにはフライング・ロータス系のビートものやジュークの援用も。ゾンビーがブラック・ドッグならこっちはB12っぽいとか思ったけどやっぱり違うな。なにっぽいかな〜って、この前、キンタマかかきながら考えてたんだけど、アレだ。『ナイトライダー』っぽいつうか『ブレードランナー』感つうか、要は80SのSF映画のサントラっぽい感覚。この感覚は、なんだか2011年のリリースのそこかしこにあったような。遅れてきたコズミックというか。え、もうリヴァイヴァルのリヴァイヴァルなの? とはいえ、〈プラミュー〉と言えば、下に入れたボックスカッターのアルバムもなんかメロウファンクで良かったし、マシンドラムも復活しましたな。  

Kuedo“Ant City”from『Severant』


ベスト・アルバム11位〜20位、コンピ/DJミックス、リイシュー、ブックスに続く!

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